【温活】お灸で温める。知熱灸のやり方。

知熱灸(ちねつきゅう)は適当な大きさの円錐形にもぐさを形作ってツボに乗せて火をつけ、熱さを感じたらお灸を取り外します。
皮膚がほんのり紅くなる程度の刺激です。

透熱灸(とうねつきゅう)や台座灸に比べソフトな刺激で、火傷にもなりにくく大変気持ちのよいお灸のやり方で冷えの改善に適しています。
一人で行うには場所により限りはありますが、昔から家庭で行われて来たお灸のやり方です。

知熱灸の準備とやり方

知熱灸をするときに用意するもの

  1. もぐさ
    点灸用のもぐさがいいです。
  2. 線香
     もぐさに火を着けるときに使います。
  3. ライター
    線香に火を着ける用です。
  4. 水の入った灰皿
    消火用に使う。陶器の器などでもよい 。
  5. トレーや小皿
    用意したものを乗せる。

知熱灸の手順

  1. もぐさを高さ1cmくらいの円錐形に作る。
    もぐさを適当な大きさで構いませんが、今回は高さ1cmくらいの円錐形にもぐさを形作ってやってみたいと思います。
  2. もぐさをツボや患部に乗せ、線香で火を着けます。
    冷えに効くツボは記事内のツボ紹介を参考にしてみて下さい。
  3. 患部やツボが熱くなったら、もぐさを取り去る。
    もぐさが熱くなっていますので、指を水で濡らしてもぐさを取ると火傷防止になります。
  4.  灰皿に浸けて消化します。
    最後にもぐさは必ず水を張った灰皿や瓶に浸けて火を消してください。
    ※もぐさの中は結構長時間くすぶっています。
    冷えているところには何個かすえてみて下さい。

冷え取り、温活に効果のあるツボは?

腕にあるツボ、尺沢 ・内関

尺沢(しゃくたく)
肘を曲げたときにできるシワの中央より、少し外側に取ります。
呼吸を楽にして酸素を取り込みやすくして赤血球の働きを高め全身の血行を良くします。
その他、咳を鎮め痰の排出を良くしたり、大腸の働きも助けます。

内関(ないかん)
手首の内側のシワから、指3本分上の中央にあります。
脚の三陰交と一緒に使うと血行が良くなります。
また、胃の不快感や、乗り物酔い、つわりに効果があります。

脚にあるツボ、三陰交・血海 

三陰交(さんいんこう)
足首の内側のくるぶしの中心から、膝に向かって指四本分上で骨の際の凹んだところに取ります。
下半身の血行を良くし冷えを緩和し生理痛や不妊、足のむくみにも効果があります。

血海(けっかい)
膝のお皿の上、内側の角から指3本分上がったところに取ります。
血行改善、貧血、生理痛に効果があります。

お腹にあるツボ、中脘・関元

中脘(ちゅうかん)
おヘソとみぞおちの上の際を結んだ中央に取ります。
消化能力を高め、東洋医学では気血を作ります。
胃の不快感、お腹の張り、イライラを鎮めます。

関元(かんげん)
おへその真下から指4本分(3寸)下がったところにあります。
下腹部の血行を良くし、生理痛、不妊に効果があり女性ホルモンの分泌を高めます。

足の裏にあるツボ、湧泉 

湧泉(ゆうせん)
足の裏の土踏まずのやや上の中央、足の指を曲げてへこんだ所にあります。
全身の血行をよくし、女性特有の下半身の冷え、のぼせに効果があります。
特に、お灸をすると足の冷えに良いツボです。

腰にあるツボ、命門・腎兪・上仙・次髎 

命門(めいもん)
第二腰椎の棘突起(きょくとっき)の下にあるツボで、肋骨のいちばん下と同じ高さの背骨の突起の下にあります。
命の門という名前から子宮を表し、卵巣の働きを高め生理痛、不妊に効果があります。

腎兪(じんゆ)
命門の左右、2㎝~3㎝ほど外に取ります。
お灸をすることで腰の冷えや腰痛、生理痛、女性ホルモンの分泌を良くし、血液を作るのにも役立ちます。
生理痛や不妊、腰から下の冷えに有効です。

上仙(じょうせん)
背骨の中央で腰椎と仙骨の間に取ります。
骨盤内の血行を良くし、下半身の冷えに効果があります。
女性の冷えから来る腰痛のほとんど場合、このツボを押すと痛みがあります。

次髎(じりょう)
お尻の中央の逆三角形の骨(仙骨)の中央から左右に2cmくらい離れたところのくぼみにあります。
骨盤の中の血行を良くし、生理痛、下半身の冷え、不妊、オシッコが近いなどにも効果があります。

一人で出来ないところは協力者に頼みやってもらいましょう
知熱灸一人ではやりにくいものですので、どなたかにやってもらうか鍼灸師にやってもらいましょう。

今回は知熱灸のやり方をを紹介しましたので、温活に役立てて頂ければ幸いです。

注意!

※お灸をするときの注意点
くれぐれも火傷や火災に気を付け、知熱灸を楽しんで下さい。
お灸をしてはいけない場所やお灸をしてはいけない時など、Q&Aにまとめてありますので、必ずお読みになってからお灸を楽しんで下さい。

尚、お灸をすえることにより火傷や事故など起こった場合、当方は一切責任を負いませんので、自己責任のもとに行って頂けますようお願い致します。

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